世界を食べたキミは無敵。

小さい頃おいしゃさんごっこをして遊んでいて、いつか大人になってもずっと続けている、そんな人生

片頭痛に関して

こちらの

id:hapilakiさんの

一時的なギラギラで視野が欠けて目が見えなくなる閃輝暗点、その後に偏頭痛になる症状 - はぴらき合理化幻想

という記事を拝見させて頂きました。突然書かせていただくことをご了承ください。

 

いくつか気になった点がございましたので、取り急ぎ書かせていただきます。

 

まず、

簡単に言うと次のとおり。

  1. 何らかの原因で脳の視野を司る部分の血流量が減ることによって閃輝暗点が発症する。
  2. 血流量を増やすために血管を拡張しようとするので、それにより圧迫された部分が偏頭痛になる。

閃輝暗点に関する引用は次のとおり。

閃輝暗点は視覚を司る大脳に栄養を送る大血管が一過性に収縮することによって起こり、この収縮に引き続いて大血管が急に拡張すると、片頭痛が起こります。従って、発作的な光に引き続いて頭痛が起これば、その光は閃輝暗点である可能性が高いと言えます。

兵庫県西宮市ふじもと眼科-目の疾患・治療|閃輝暗点

 というような閃輝暗点の発症のメカニズムが書かれてありますが、これは現在は少し違うと言われています。

下のほうに、『慢性頭痛ガイドライン』の紹介がされていますが、こちらはお読みになりましたでしょうか?少なくとも紹介されている本の中では一番エビデンスの高い内容のことが書いてあるはずです。頭痛に携わる医師は基本的にこのガイドラインをもとに治療をしており、数多くのエビデンスレベルの高い文献を総合して判断されたものであるため、信頼性は高いものです。

こちらを読めばお分かりの通り、はっきりと

『現在では、視覚前兆(閃輝暗点)は脳血管収縮による現象、頭痛発作は血管拡張による現象とは考えられていない片頭痛の前兆は、皮質拡延性抑制(CSD)による現象としてとらえられている』

と書かれています。おそらく引用されたホームページは以前提唱されていた『血管説』に基づいた説明をされていたのでしょう。しかし現在は

『脳血管や三叉神経終末由来』とする『末梢起源説』と、『脳幹由来』とする『中枢起源説』が提唱されており、結論が出ていない

 

 というのが日本における頭痛発症メカニズムの最新の知見となっています。

ちなみに皮質拡延性抑制(CSD)というのは、閃輝暗点が生じる原因とされている現象です。

簡単にいうと、『はっきり結論はでていないけど、血管だけの関与で片頭痛を説明できないから、たぶんそれに神経も関わっているんだと思うよ~』という感じです。

 

 

また、特効薬はない、と断言されていますが、現在もっともよく片頭痛治療に用いられているトリプタン製剤は頭痛治療界にブレイクスルーを引き起こしたとされる有用な薬剤で、実際これで頭痛が全く起きなくなった、頻度が減った、楽になった、という患者さんも多くいます。

なので、『特効薬はないのね』と、治せるはずの患者さんが治療の機会を失いかねないと思うので、少し付け足しておきます。全員に必ず効くお薬はない(これは何に関しても言えることですが)ですけど、試してみる価値はじゅ~~ぶんにあります。

閃輝暗点がでても、それが頭痛にならなければいいわけです。確かに今閃輝暗点を抑える薬は開発段階ですが、そこから頭痛に発展させないようにするお薬はあります。

 

片頭痛はまだ詳しい発症メカニズムが分かっておらず、いままさに現在研究がすすんでいる分野で、ネットにのっている比較的古い情報では、間違ったことも書いてある可能性があるので注意が必要です。

 

 

片頭痛でお悩みの方は、一度病院を受診することをお勧めします。できれば頭痛外来を開いている病院がいいと思います。

 

 

取り急ぎ書いたので、後で書き直す、もしくは削除する可能性があります・・

すみません。

 

 

【追記(2014/8/27)】

新しく頭痛に関して書こうと思っているブログをつくりました。

いちばん最高に頭痛が痛い日