世界を食べたキミは無敵。

小さい頃おいしゃさんごっこをして遊んでいて、いつか大人になってもずっと続けている、そんな人生

外来に来た16歳の女の子は。

今日外来の予診してたら、16歳の女の子がお母さんと一緒に来た。

目的は別の病気なのだけど、カルテにパーソナリティ障害で加療中、自殺未遂歴あり、と書いてあったから少し身構えていた。


何でかっていうと、私がパーソナリティ障害の極期には、もう外来でなんてまともな受け答えなんて出来なかったから。(あ、私は患者として)

せんせぇたすけてぇって言って。

そんなだったらどうしようと思った。

相手するのが嫌なんじゃなくって、自分の姿と重なって辛くなりそうで嫌だった。



実際はぱっと見普通のちょいポチャな女の子だった。

薬の副作用なのかここ半年で30kg太ったって言ってて痛ましかった。ニコニコ受け答えしてくれるいい子だった。


最後に、何か質問や言っておきたい事はありますかと聞くと、お母さんが

"この子最近、精神科の方のお薬も増えて、自殺未遂なんかもしたりしてて、だからまだ若いけれど手術も考慮しています。どうかよく見てください。"って言った。私は"分かりました。専門の先生とよく相談して一緒に最善の方法を考えていきましょうね"って言ったけど、お母さん目が真っ赤になってた。


そりゃあそうだよねぇ。親にとって"子供が自殺未遂しました"って口にするのってどんなに辛いことか。口に出すと感情ってぶり返されるから。やり切れない気持ちや親として守ってあげられなかってという自責の念なんかもあるんだと思う。


まぁそんな感じの予診でした。

大量の患者さんを見なくてはならない上の先生たちに言うと"じゃあ変わってくれよ笑"と言われるけど、私は外来が好きです。患者さんから学ぶこと考えさせられる事っていっぱいある。