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世界を食べたキミは無敵。

小さい頃おいしゃさんごっこをして遊んでいて、いつか大人になってもずっと続けている、そんな人生

三人寄れば船、山に登る

旅行・食べ物関係のこと 他愛もないこと

三人寄れば文殊の知恵、という言葉があります。

わたしのこれまでの経験上この言葉を実感したことってなくって、基本的にことわざや故事のたぐいは『なるほどそうだなあ』と思うことが多いのだけど、やはり後世まで残っている知恵や考え方はそれなりに選別されて良いものが残るのだなあと思うのだけど、三人寄れば文殊の知恵、に関しては自分で実感もしなければ、これって実際どこかの現実世界で起きている事象で、日本のどこかの会議室では『やっぱり三人寄れば文殊の知恵だね』って言われているのかすごく謎で中国3000年の歴史を思わず疑ってしまうような世界三大不思議のひとつとして候補があげられているもののひとつなんですけど、わたしに関して言うと、これまでの浅い26年間の人生経験から言わせてもらうならば、『三人寄れば船、山に登る』という経験しかありません。

 

それはそれとして、この間の祝日に、同期と後輩と3人で美術館に行きました。

はじめはわたしが徳島ラーメンがどうしても食べたくなって前日にドタバタで誘って、どうせならなにか観光したいねということになって、わたしが徳島には大塚国際美術館っていうものがあるみたいだよここに行きたいよというわたしの意向で大塚国際美術館に行くことになったのに、同期が運転する行きの車の中で『美術館ってひとりで行きたいと思わない?』という話題を華麗にかますという傍若無人ぷりを発揮したわたしこそがホットペッパー少女です。

 

美術館はひとりで行きたいと思っていました。

けれどみんなで行くのも悪くないなと思ったのが学生の頃部活のメンバー数人で『直島』というアートを売りにしている観光島に行った時のことなんですけど、そこにはアートの島というくらいだから美術館がいくつかあって、その中の『地中美術館』というところにみんなで行ったんですけど、作品のなかにひとつに、だだっ広いコンクリでできた長い階段があってその上に大きな大きな球体がで~んと置かれている、といういかにもアートな作品があってそれを見てわたしはなにかを感じ取ろうと心を静かにしてそのアートに見入っていたのに部活のメンバーたちが『GANTZだ!』『GANTZだ!』と騒ぎ始め、ああもう静かにしてよいま絶賛美術鑑賞中だよと言っても『どうみてもGANTZの球だよすげ~ほんとにあったんだこれ割れて武器とかでてくるんじゃね?』というガヤには敵わずブーブー文句いうわたしもいつの間にかそのガヤの立派な一員になっていて『静かにしてください』と美術館のスタッフに注意されたという甘い夏の日の出来事がありました。

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 『GANTZ』と騒がれた作品。*1Curated by yossi  via  flickr.com 

 

でもあんなこんな騒いだおかげで、アート作品がしっかり心に焼き付いているんですよね。ひとりで静かにじっと見るより、鮮明に、家に帰ってからも思い出せるんです。不思議なことに。全然真剣にみてないはずなのに、家に帰った後も余韻にひたれるんです。しっかり思い出せるんです。

 

だから大塚国際美術館で『ゲルニカってあの有名な騙し絵ですよね!』と後輩が自信満々に解説をしたことも、それに同期が『え・・え、違うくね?』と即否定できなかったことも、後輩に比べればまだ美術の知識があると自負しているわたしが日傘をさす女がルノワールの作品だと解説したことも、あまりにみんな美術の知識がなさすぎて3人集まっても全然文殊の知恵は発揮されず美術の海に漕ぎ出した船は華麗に山に登ったわけですけれど、その山のてっぺんから綺麗な瀬戸内海の海を3人仲良く眺められたのでやっぱり美術館はみんなでくるのも悪くないなと思った爽やかな秋の日の出来事でした。

 

*1:地中美術館 - 香川県 | トリッププランナー 様より